大 改 修



御本殿

正徳元年造営の檜皮葺き春日造りの御本殿は、近年、西北に傾きがひどくなり、建物にも老朽化が進んできたことから、奈良県・河合町・氏子崇敬者皆様のご支援を得て、地盤固めと建物の大改修を行い、御本殿は創建当時の素晴らしい彩色に蘇りました。
工事は3年度に亘り、平成12年9月16日に御本殿還座祭。翌日には奉幣祭を実施しました。


〜工事概要〜


【基礎工事】
ボウリングによる地質調査で、12メートル下に固い地盤があることが判明。12メートルの銅管10数本を挿入して地盤を固め、基壇を復元。
この工事の為、御本殿を6メートル曳き家する工事が行われ、約7ヶ月かかりました。

【屋根葺き替え工事】
仮殿への還座祭を執行した後、檜皮葺屋根の葺き替えが2ヶ月かけて入念に実施されました。

【色彩工事】
昭和初期の大修理の際に、彫刻などが大幅に塗り替えられていたことから、造営当時の彩色に復元する方向で進められました。彫刻に残る顔料を調べ、膠に顔料を溶かし、下地から何度も色を重ねて彩色。特に蟇股彫刻の色彩は入念で、4人掛かりで2ヶ月かかりました。

【大工工事】
色彩工事と併行して、屋根の千木。勝男木を含め、建物の老朽部を入念に補修されました。 

【その他工事】
飾り金具は全て金箔か渡金を施し、不足金具は補充し取り付けられました。また、御本殿回りには排水用の側溝を設けられました。



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